【ボラティリティとトレード範囲】

今回は、一日の価格変動幅を確認しつつ、デイトレードにおけるトレンドフォロー戦略でリターンを獲得できる現実的な範囲をみておこう。

下のヒストグラムは、日経平均先物の一日の変動率です。

対象期間:2002年11月13日〜2005年1月28日

・日経平均先物 一日の変動率の分布図
 

・分布状況

※X軸は、度数(営業日数)と全度数の割合。Y軸は価格変動率。(Y×100)=%

 

 

変動率(×100) 

100.0%

最大値

0.05522

99.5%

 

0.04502

97.5%

 

0.03009

90.0%

 

0.02304

75.0%

4分位点

0.01859

50.0%

中央値(メディアン)

0.01405

25.0%

4分位点

0.01045

10.0%

 

0.00814

2.5%

 

0.00636

0.5%

 

0.00440

0.0%

最小値

0.00348

 

営業日数

542

中央値

1.40%

中央値から50%(4分位)

1.10%〜1.86%

中央値から80%

0.81%〜2.30%

中央値から95%

0.44%〜3.00%

全体平均ボラティリティ 1.52%


次に一日の変動率の推移状況。
今回は、日経平均先物の当日始値に対する変動率を見てみよう。検証期間中の平均変動率は1.52%で、分布状況を見ると中央値から95%は0.44%〜3.00%の間での変動幅に収まっていることがわかる。

分布状況などのデータからわかることは、日経平均先物の変動幅はMAXで当日始値に対して3%以上、一方方向に変動する確立が全体の2.5%程度であることがわかる。

つまり、日経平均先物をトレンドフォロー戦略で売買する場合には、始値に対する変動幅が3%を超えている時点からエントリーすることは、無謀とも言える。急激な出来高の増加やそれに伴った上昇、下落を見かけることはもちろんあるのだが、わざわざ確立の低い方向性へのポジションを持つ必要はないと言えるのではないだろうか。

チャートパターン等で、株価の持ち合いからのブレイクや、高値、安値ブレイクなど基本的なトレンドフォーロー戦略でエントリー判断を行っているトレーダーは、この点に十分気をつけなければならない。実際にトレンドフォローで高値掴みをしてそこから反落しロスを出してしまった。という経験は多くの投資家がしているだろう。

もちろん、個別銘柄でもこのような変動率の把握を行っておかなければならない。例えば日経平均先物や株価の動向に連動性の高い銘柄を扱うトレーダーは、それら指数との方向性の相関だけでなく、変動率の相関関係も把握しておくと良いだろう。

これらを把握することによって現実的な一日の株価変動幅を理解し、その間で常に勝負することを心がけることができ、単純な思惑によって飛びつくような売買での失敗を少なくすることが可能となる。また、対象銘柄の変動幅を元に自分が、どれくらいのリスクを取っているのかも理解できるであろうし、そのリスクと見込めるリターンの関係から、採用しているトレード戦略の有効性を見極めることも可能だと言える。

これまでのトレードを振り返るなどして、標準的な変動率から逸脱したようなポイントで売買しているものがないか検証してみると、自分のトレード戦略のリスクファクターの一部が発見できると思う。

 

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